栽培用のキヌア種子を入手するのは難しい

山梨県上野原市は日本初の国産キヌア生産に向け鋭意活動中です。生産者のもとへは、最近のキヌア普及拡大に伴って、「私も栽培してみたい」という問い合わせが日本各地からときどき寄せられるそうです。

特段、上野原市だけを日本のキヌア生産地にしようなどという囲い込みの意識は関係者誰も持っていないのですが、いかんせん生き物である種子のこと、諸々の事情から、現地で使用している種子は山梨県以外に出すことはできないのです。

キヌア種子

でも現実には、2014年末現在、日本各地でキヌアの栽培試験がなされています。入手は難しいとはいえ不可能ではないのです。この記事では、栽培用のキヌア種子を入手する方法を簡単に紹介したいと思います。

日光種苗のキヌア種子

大手種苗会社が販売しています。楽天市場「キノアの種 10ml入 【春】 【郵送対応】約1平米分」において、1平米分10mlが¥775となっています。記事作成時点では売り切れ表記でした。

当たり前ですが、環境によって発芽・収穫の良し悪しがあるために、これを利用しても必ずしも満足いく結果が得られるものではないことを留意ください。

アメリカの種苗会社

米国のとある種苗会社がキヌア種子を販売しています。Quinoa Seedでは、数種類のキヌアが準備されており、そのまま購入することができます。実際に購入した方がいて、きちんと郵送されて手元に届いたそうです。

どうやら色合いでの区別が一番分かりやすいようで、白っぽいものから真っ赤なものまで多彩です。こちらも、どれが日本のどの環境に適合するかは未調査です。並行で試験して逐一確認するしかなさそうです。

キヌア花咲く

種子の問題は単純ではなさそうです。私は、日本各地で多様なキヌアが育っていけば面白いだろうという立場を持っています。数千年の歴史のあるキヌアは3,000種類とも言われるほどの品種があり、きっと、日本、そして世界それぞれの地域に適合したタイプがあるものと勝手に思っています。

世界の食料は種子が握っている、と言ってもおおげさではないでしょうから、キヌア種子の安全で健全な保全管理にも、個人的には関わっていきたいと思っています。

*画像:U.S. Department of Agriculturenet_efekt

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