キヌアには呼び方がさまざまある。日本語ではキヌア、英語ではQuinoa、スペイン語ではQuinuaが一般的。学名はChenopodium Quinoa Willdenow。Chenopodiumはアカザ属を意味する。
各言語での呼び名は以下のとおり。
- 日本語:キヌア、キノア、キンワ
- 英語:Quinoa, quinua, kinoa, sweet quinoa, Peruvian rice(ペルー米), Inca rice(インカ米)
- スペイン語:Quinua, quínoa, quinqua, kinoa, malla, arroz del Perú(ペルー米)
- ドイツ語:Reisspinat, peruanischer, Reisspinat, Reismelde, Reis-Gerwacks
- フランス語:Ansérine, quinoa, petit riz du Pérou, quinoa
- オランダ語:Melle, melganzevoet
- ポルトガル語:Arroz miúdo do Perú, espinafre do Perú, quinoa
- アイマラ語:Supha, jopa jupha, juira, ära, qallapi, vocali
- ケチュア語:Ayara, kitaqañiwa, kuchikinwa, qañiwa, qañawa
アイマラ語とケチュア語は、アンデス地域の伝統的な民族によって使われている言語。現地の人の発音としては、日本語表記で「キーンワ」というのが最も近い。
発祥が中南米であることから日本語でも英語でも正解は存在しない。そのため以上のように少々複雑になっている。最も標準的な呼び名は何だろうか。検索エンジンGoogleを使い、検索ヒット数を比べてみた。(2008年6月時点)
- キヌア:120,000
- キノア:27,900
- キンワ:2,540
- Quinoa:2,680,000
- Quinua:285,000
以上のように日本語では「キヌア」が一般に使われていることから、スペイン語表記の「Quinua」をもとにしていると考えられる。アルファベットでは英語表記の「Quinoa」が圧倒的に多い。これは地域のネット事情の違いもあると思われる。
Googleには検索に関連する多くのサービスがあり、検索傾向がわかるGoogleTrendsもその1つ。参考までに両者について調べてみる。
- GoogleTrends#Quinoa:使用される地域のランキングより、欧米など北半球で
- GoogleTrends#Quinua:原産地ボリビアを筆頭にペルーなど中南米のみ
以上より、欧米ではQuinoa、スペイン・南米ではQuinua、日本ではキヌアがもっともメジャーな呼び方と言える。