水耕栽培とは、土を使わずに作物を作ることです。天候や害虫などの外部要因に左右されず、管理された環境下ですることで、様々なメリットがあります。
基本的には1年に1回しか収穫できないキヌアは、水耕栽培ができると分かれば、収穫回数などその可能性はぐっと拡がります。家庭でできる水耕栽培キットを入手したのでその栽培記録をつけていきたいと思います。種ではなく葉野菜の収穫を意図しています。
NASAもしたキヌアの水耕栽培
このサイトをご覧のみなさんならば、キヌアがNASAに注目された、という事実はご存知のことと思います。宇宙という過酷な空間に長期に滞在する場合の食料源として期待されたわけです。
その際の栽培実験ではhydroponic、水耕栽培が行われました。宇宙空間に持ち込むものはなるべくシンプルに、ということで土も省かれたのでしょうね。
実験は成功しました。特に、南米の高地で育つaltiplanoタイプの種子が生育が早いということで選ばれ、特に高収量を目指す努力なしに、順当に収穫することができたそうです。
手軽にするにはこれがいいかも
水耕栽培は最初に、機材を容易する必要があります。知識があればDIYすることもできそうですが、農業も工学も知識の無い私は完成品を買うことにしました。
なにやら未来ちっくな外観ですが、買ってみるとまるで水槽のよう。作物が育てばおしゃれなインテリアにもなりそうです。それは、U-ING GreenFarm 水耕栽培器です。
Amazonで「水耕栽培」と検索したときに人気で、レビューも好意的なものが多く、値段も¥18,590と現実的だったので購入したものです。
種子はどうする?
レタスのお試し種子が同梱されていましたが、そっと傍に置き、キヌアの種子を取り出しました。こちらは、キヌア種子の話をした際には知らなかったもので、最近国内で販売された栽培用の種子です。
NASAが試したものと同じ、altiplanoタイプなので期待が持てます。ちなみに、山梨県で栽培に成功している種子はaltiplanoタイプでなく、sea-level、海岸タイプです。
届いた!
Amazonって本当にすごいですね。ネットで気になってポチっから2日で届きました。以前買ったドローンの箱よりも大きいですが、気軽に運べるほどの軽さでした。
開封の儀
梱包は丁寧にされています。ひとつひとつ梱包材を取り除くと本体が見えてきます。
何やら単なる箱に見えますが、右上にあるボタン類が気になります。「発芽」モードボタンが水耕栽培用の機械であることを小粋に主張します。水槽と間違えたわけではなかったようでひと安心!
説明書はとても丁寧
農業、あるいはプラモデル組み立てなどの経験が無い方でも、説明書をゆっくり読めば困ることはありません。付属品以外に買う必要のあるものは特にありませんが、ピンセットだけは用意しておきましょう。種蒔きに使います。
全体のおおざっぱな流れは以下の通りです。
- 梱包材を外す
- 付属品を水洗いする
- 液肥を入れる
- スポンジを入れる
- 種蒔きする
- スイッチオン
1時間もあれば全てラクラクこなせるはずです。
赤黒白を蒔いてみた
左奥の4ヶ所に赤、真ん中の6ヶ所に白、手前右の4ヶ所に黒。それぞれ14粒ずつ蒔いてみました。説明書にあったレタスの植え方に倣っています。
今回入手したキヌアの最適な蒔き方はもちろん誰も知りませんので、これからの試行錯誤となります。まずは基本的なマニュアル通りにやってみたわけです。
種の周辺にあるのがスポンジで、液肥を吸っています。発芽するまでの72時間、ポンプで空気が送り続けられ、その後はLEDライトが1日16時間点いて成長を促すといった仕組みのようです。
どうなるか分からない
一番の心配は作物の高さ。説明書には、この水耕栽培器は「草丈が約17cm以下の葉物野菜を栽培」するために使用するものとあります。キヌアは、17cmでは収まりません。心配です。
Green FarmのTOWERならばその点クリアできそうですがいかんせん値段が10万超え。まずはノウハウを貯めようということで今回のサイズにしました。
U-ING GreenFarm 水耕栽培器でキヌアを栽培・収穫できたという話は聞いたことがありません。また、キヌアを水耕栽培したという記録もネット上では非常に少ないです。
でも、成功したら面白いと思って始めました。Facebookページ「キヌアの畑」でも随時レポートしていきます。