現地ではスープ、パン、団子などにして食べられている。より関心の高い欧米では調理のほか、加工食品も出回っている。キヌアはレシピも豊富な有用食材。
生産地でのキヌア
インカ時代およびそれ以前は主食として重要な位置を占めていたと思われるが、現在は生産地のアンデス地方で伝統的な調理用として、粒食では粥、肉、ジャガイモ、トウモロコシ、野菜などを入れたリゾットまたはスープ、粉食では無発酵パン、団子などにして食べられている。
長期貯蔵できる種子の利用が一般的であるが、現地では茎や葉も用いられている。種子はスープ、パン、ケーキ、パスタなどに利用され、家畜の飼料としても用いられている。粗引き粉で造ったパンはキスピナ(kispina)、アルコール発酵飲料はチチャ(chicha)と呼ばれている。澱粉は食品増粘剤や生分解性ポリマーとしても利用できる。
欧米でのキヌア
キヌアの優れた栄養特性、小麦などのアレルギーに悩む人々の回転食として、その評価、関心は欧米の方が高い。欧米では朝食シリアル、パスタ、スナッックフード、リゾット、スープなどに利用されるとともにレトルト食品や冷凍食品の加工品、また一般家庭料理のレシピも多数紹介されている。
欧米におけるキヌアの食品に対する利用は生産地であるボリビアなどと大きな違いはない。しかしより簡易にキヌアを食するためにシリアル、パスタ、リゾット、スープなどに加工され、またレトルト食品やフリーズドライ食品として多くの種類が健康食品販売店で売られている。