キヌアを知るなら必読!国連が答える25の質問

昨年2013年は国際キヌア年でした。このサイトを見ていない方は恐らくほとんどご存じないかと思いますが、あの国連が主導した由緒ある年間イベントだったのです。

FAO国際連合食糧農業機関が開設した国際キヌア年Webサイトには多くの有用情報があふれています。その中でもFAQよくある質問が秀逸だったので抄訳する形で紹介します。

国連キヌア

なぜ国際キヌア年なの?

2013年はアンデス土着の人々の認識のもと国連により国際キヌア年(IYQ)と制定されました。彼らは自身の伝統的な知識と、自然と調和して生活するという実践のおかげでキヌアを現在と今の世代のために維持し、コントロールし、守り、保存してきました。

2013年を国際キヌア年に制定するにあたり、国連総会はキヌアの栄養価とともに異なった土壌環境への適応性を挙げ、FAO長官José Graziano da Silvaは国際キヌア年の公式な立ち上げにおいて「食糧難と戦うもの」と称しました。

国際キヌア年から期待されるものは?

国際キヌア年は、情報交換を可能にすることとキヌアの栽培を国内外で持続的に発展させるプログラムやプロジェクトを始める触媒と期待されています。

狙いは:ミレニアム開発目標の達成をサポートするものとして、キヌアのもつ生物多様性と栄養価を食糧の安全保障と貧困の根絶という役割に世界の注目を集めること。

国際キヌア年は誰のためになる?

利益は複数あり多様です。国際キヌア年の一番の狙いは食糧の安全保障と貧困の根絶に向けてキヌアの生物多様性と栄養価を役立たせることですが、キヌアは同時に食品、コスメ、製剤といったプライベート分野にも貢献する性質を持ちます。

キヌアって何?

キヌアは南アメリカはアンデス地方の古代文明の主要食糧で、主にペルーやボリビアといったアンデス地方の国々で育っていました。キヌアはその穀物のような見た目から擬穀物と呼ばれたり、またその高い脂肪分から擬似油料種子と呼ばれたりもします。

分類学上の種別は以下の通りです。

  • 界 : 植物界
  • 門 : 被子植物門
  • 綱 : 双子葉植物綱
  • 目 : ナデシコ目
  • 科 : ヒユ科
  • 亜科 : アカザ亜科
  • 属 : アカザ属
  • 種 : キヌア

その高い栄養価から、土着の人々や研究者はしばしば、「アンデスの金の”穀物”」と呼びます。

キヌアは穀物なの?

いいえ、キヌアは穀物ではありません。キヌアはその穀物のような見た目から擬穀物と呼ばれたり、またその高い脂肪分から擬似油料種子と呼ばれたりもします。

キヌアはどんな味?

キヌアは非常に繊細な味わいを持ち、しばしば、木の実だったり土っぽいだったりと称されます。キヌアはサポニンを持ち、通常商用には機械で取り除かれ、またその苦い味わいを取り除くために調理の前には注意深く洗う必要があります。

キヌアはおよそどんなレシピにも合う興味深いテクスチャとクランチ性を持っています。キヌアはサポニンの含有度により苦かったり甘かったりします。

キヌアとアマランサスは同じなの?

いいえ。キヌアとアマランサスは同じ科に属し、また同じく南米地域を原産としますが、アマランサスは違う種です。

キヌアの他にない特徴は?

  • 気候環境への適応性で、異なるキヌアの種類は-4℃から35℃まで、また海抜0m〜4,000mまでの環境で育つことが知られています
  • 耐久力:難しいコンディションでも育ち、干ばつへの許容性があり、塩への耐久性があります。高地でも低地でも育ちます。気候に順応な作物であることを証明しています
  • 生産コストが低い
  • 環境フレンドリー:多様な気候への対応性と効率的な水分利用により、キヌアは、気候変動を迎えるにあたって素晴らしい代替作物となり得ます
  • 栄養価:キヌアはその高い栄養価から健康的な食べ物です。他の作物と強力に区別するキヌアの特徴は、マメ科植物を除けば、その高いタンパク質含有量です。キヌアは全ての必須アミノ酸を含み、またミネラル、ビタミン、脂肪酸や他の栄養物も豊富です
  • NASAにより、宇宙船で育てる作物として未来の長期間の宇宙任務において特筆すべきものであると賞賛されました。
  • 倫理的な品質:アンデスでは、キヌアは依然として家族ベースの、そしてたいていオーガニックの製品です。キヌアは健康的なイメージを生み出しました、全粒の、グルテンフリーの、フェアトレードの、オーガニックのといった。製品はアンデス高地の低所得者農家の所得を向上しました

キヌアは栄養のある食べ物?

はい。キヌアは多くの栄養価の良い源であり、栄養にある食べ物と捉えられており、他の食べ物と一緒に消費されればバランスのとれた食生活の素晴らしい一部になり得るものです。

キヌアはタンパク質含有でよく知られています。他の植物に比べれば、キヌアは一般的に食卓に並ぶ多くの穀物よりも高いタンパク質を含む、マメ科植物には劣るものの。

キヌアは必須アミノ酸のバランスも素晴らしいです。

さらには、キヌアはエネルギーと食物繊維の良い源で、鉄や亜鉛のようなミネラルも特筆すべき多さです。

基本的にはどうやって食べられているの?

キヌアには伝統的な使い方と非伝統的な使い方があり、付加価値の付いた産業革新によるものは今や商業的に利用可能であり、例えばすぐに食べられるシリアル、パスタ、グラノーラバー、パンといったものです。

全粒はボイルされ、食事の一部として他の食材と混ぜられたり、例えばスープ、パンや飲み物にするために粉にされたりします。

キヌアは食べる以外では他に何に使われるの?

(キヌアまとめ注)これについては別記事で書きます。

いつ、どこでキヌアは最初に栽培されたの?

現存する歴史的証拠によればアメリカ大陸の人々によるキヌア栽培はは紀元前3,000〜5,000年の間に起こったようです。チリのTarapacá、Calama、Aricaで、そしてペルーの異なる地域で考古学的なキヌアの発見があります。

キヌアは、スペイン人のアンデス地域への到着の後にスペイン人により好まれた他の穀物に取って代わられるまでに、アンデス地域で広く栽培され発展しました。

今日キヌアはどこで育っているの?

キヌアの世界での地理的な分布は図1に示した。オレンジ色はキヌア生産国、黄色は生産の可能性がある国。

キヌア栽培地域

最も高いレベルで生産されているのはボリビア、ペルー、エクアドルで、北緯5度から南緯43度に及びます。海抜0mから4,000mまで、キヌアの膨大な遺伝的多様性はボリビアやペルーのアルティプラーノ(高地)で幅広く展開されます。

キヌアの違う種類は違う高度と気候で育ち、そのことはキヌアが食糧の安全保障を促進する素晴らしい可能性を秘めていることを示します。

違う地域への適応性は他のキヌア栽培可能性のある地域での実験を引き起こしました、例えばアフリカ、アジア、ヨーロッパー、北米などでの国々で。アメリカ合衆国、モロッコ、ケニア、インドにおいては、大規模な商用として栽培が成功してきました。

世界でどのくらいのキヌアが生産されているの?

2008年までに、ペルーとボリビアで世界の92%のキヌアが生産されました。2011年からのFAO統計ではペルーとボリビアはそれぞれ41,000㌧、38,000㌧を生産しました。

ペルーとボリビアが主要な生産者である一方、生産は、ペルーおよびボリビア以外での主要な生産国となる、アメリカ合衆国、エクアドル、カナダでも見られます。

世界のキヌア生産

キヌアを栽培するのにどれほどの土地が使われるの?

キヌア生産の地域は、1980年代初期の南米アンデス地方におけるたった36,000haから、2009年の83,000まで、過去30年間で休息に増えました。

ほとんどのキヌア生産は栄養と食糧安全保障を促進するために小さな生産者により自家用にされます。カナダとアメリカ合衆国はアンデス地方を除けばもっとも大きなキヌア生産地域です。

キヌア生産面積

キヌアの種類はどれほどあるの?

キヌアには栽培用、野生で3,000を超える種、あるいは生態系があり、それらは主要な生産地域における農学的な環境に適用するものとして5つの基本的なカテゴリに分けられます。

  • 渓谷のキヌア:2つの副タイプがあります。年間降水量が700mmから1,500mmで最低気温が3℃の、ペルーのフニンのような乾いた渓谷や、海抜2,300mから3,500mの湿気のある渓谷です
  • 高地のキヌア:年間降水量が400mmから800mmの高度3,000m以上、最低気温は0℃
  • 塩地のキヌア:高度約3,000mで育ち、年間降水量は250mmから400mmで平均気温は-1℃
  • 海岸のキヌア:海抜500mまで、年間降水量800mmから1,500mmで、最低気温は5℃
  • 亜熱帯のキヌア:高度1,500mから2,3000mで年間降水量は1,000mmから2,000mmで、最低気温は7℃

他の分類の仕方としては、その出所と利用目的があります。現在生育しているキヌアは下記のように分かれます。

  • 商用のもの:商用に改良されてきた
  • ネイティブなもの:農家や自然により選別されたもの。これらは下記にグループ分けされます。(1)白くて小さいもの(2)甘いもの、小サポニン(3)苦いもの、多サポニン

栽培にはどのタイプが適しているの?

特定の地域での栽培に最適な種を選別するためには、様々なテストや実験が必要です。商用規模の栽培には公式の農的調査が優先されます。

最後まで、可能性のある多くの種類についてテストされる必要があり、特に他の似た生態系をもつ環境で良い結果を出しているものについては必要です。

調査は少なくとも3年、あるいは3生産サイクルが、信頼できる結果を得るためには必要となるでしょう。テストは、生産物の技術を実地に適合させる上でも有益です。

haあたり何kgの種を植えるべき?

商用では、8kg/haから12kg/haが最も一般的です。100,000から160,000本の生産物が得られるはずです。苗床から移植することで1-2kg/ha減らすことも可能です。

生育するまでどの程度時間がかかる?

成熟するまで、種まきからおよそ160から180日です。

キヌア栽培のサポートで、FAOはどんなことをしてくれるの?

政府に技術的な援助をする機関としてFAOは、下記の要領でキヌア栽培をサポートできます。

  • 公開されている、キヌア栽培に関する、技術的およびその他の情報をつくる
  • 種を生産する公式な者とキヌア栽培の実験を始めたい公式な者との橋渡しをする
  • 飢餓と戦うものとしてキヌア栽培を発展させ紹介しようとする技術的な共同プロジェクトを、興味のある関係者とともに組織立て、実践する

キヌア生産の増加は否定的な環境問題をひき起こす?

キヌアは、様々な気候状態への素晴らしい適合性と水利用の効率性により、気候変動に対峙する素晴らしい代替作物になります。

ボリビアの機関INIAFは、豆、トウモロコシ、アマランサス、玉ねぎなど21種の中で最も気候変動に耐えうるものとしてキヌアを選びました。

世界市場で最も成功しているのはどの種?

最も人気のある輸出種は”キヌアレアル”と呼ばれるグループのもので、2.2mmより大きい直径と大きな種子サイズで分類される、南ボリビアの高地で採れるものです。

オーガニックキヌアは、種に関わらず、異なるマーケットで大きな需要があります。

通常、色付きキヌア(白やクリーム)は市場で好まれ、特に食品、農業業界でそうです。

FAOは、キヌアの見た目だけでなく、世界的な栄養レベルの向上を手助けするもおとして栄養価にも注目しています。

どの国が最もキヌアを輸出しているの?

ボリビアが世界一で、ペルーとエクアドルが後に続きます。ボリビア産キヌアの主要輸入者は現在、アメリカ合衆国、フランス、オランダ、ドイツ、カナダ、イスラエル、ブラジル、そしてイギリスです。

2010年にFAOは、ボリビアが15,000MTのキヌアを輸出したと推測しました。ペルーとエクアドルは微量でした。

キヌアは1㌧でいくら?

価格は、移動の目的地、品質、オーガニックかどうか、あるいは他の要素により変動します。とはいえ、FOB価格は$3,000/㌧から$3,500/㌧で、トレンドとしては伸長し続けています。

以上です。

Quinua

いつも通り抄訳ですので正確な情報を知りたい場合は原典をチェックしてください。

ところどころ、他には見られない情報もありましたね。FAOは食糧危機の解決に寄与するものとして、キヌアを推しているわけです。単なる健康食品ではなくて社会の深い問題を解決するひとつのアイテムとして今後も目が離せない一品、それがキヌアです。

*参考:FAQs- International Year of Quinoa 2013

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