Food RepublicというWebサイトに掲載されたキヌアについての記事を抄訳してお知らせします。今欧米ではキヌアが密かなブームにあると私は想定していますが、そんな中でも意外と知られていないキヌアのことをお知らせしてくれています。
穀物ではない
麦やトウモロコシなどと違い、キヌアは穀物ではありません。ほうれん草やてん菜の仲間で、ヒユ科アカザ亜科アカザ属の植物です。
日本雑穀協会の分類では雑穀扱いですが正確には擬似穀物(Pseudocereal)です。
過酷な環境でも育つ
キヌアは耕作に不向きな厳しい環境でも育ちます。多くの品種があり様々な環境に適合すると見られています。降雨が少なかったり肥沃でない土地でも育つと考えられています。
永い眠りの中にいた
ペルーやボリビア、コロンビアの人々がキヌアを栽培したのは7,000年も前のことですが、アメリカ合衆国や日本で注目されだしたのはここ数十年のことです。
日本では何度かブームになったりまたなりかけたりを繰り返してきましたが、広く知られる食材として定着することはありませんでした。
禁じられた食材
1,500年頃、スペイン征服者達はキヌアを不浄のものとして栽培を禁止しました。土着の民が神聖なものとして重宝していたことを忌み嫌ったそうです。
宇宙でも
NASAはキヌアを理想的な宇宙食として認めました。ミネラルが豊富で、グルテンフリーで、必須アミノ酸を全て含むことからです。
複雑な立場も
キヌアが先進国でもてはやされることで生産者がキヌアを以前のように簡単には入手できなくなったことが問題として指摘されました。答えは出ていませんが、これはあらゆる商品やサービスに言えることで、何事も適度なバランスが大事ということは改めて確認しておきたいです。
この件に関しては「キヌアブームはボリビア人を殺す?の真相に迫る」で簡単にまとめました。
色々な姿が
キヌアはおよそ120種類ものバラエティがあるが、最もメジャーなものは白、黒、赤のキヌアです。また商用には、キヌアフレークなるものもあります。水につければすぐに調理可能になります。
輝きのとき
2013年は国際キヌア年に制定されて、世界的にその知名度が向上しつつあります。
洗わないとダメ
キヌアを覆うサポニンという物質には毒性があるため調理する前に水でよく洗う必要があります。現地民はその洗浄水をシャンプーとして使うという情報も一部ではあります。
以上です。
ひとつよく分からなかったものがあったためオリジナルから変更して9つにしましたが、ひとつの食べ物にこれだけのストーリーが隠されているとは、大変驚きですよね。
特にひとつめの、穀物ではない、というところはテストに出ますのでよく覚えておいてくださいね。ということは使い方も穀物のそれに限定されず、あらゆる利用シーンが考えられるわけです。自分も使ってみたい!と思った方は「キヌアレシピ」をチェックしてみてくださいね。
また冒頭で想定していると書いた、欧米でのキヌア流行状況については改めて調べてお知らせしたいと思います。