キヌアは穀物じゃないから小麦アレルギーの人もOK、なんて言われます。穀物じゃない?でもキヌアは擬穀物であり、また雑穀です。このあたり言葉の定義が素人には分かりにくく少々戸惑います。
キヌアの認知度が向上しつつある今、いったん落ち着いてその分類についてきちんと迫ってみたいと思います。
キヌアの分類
私たちは日本人なので日本の分類に従うことにしましょう。雑穀と言えば日本雑穀協会。その定義を分かり易く示した図がありましたので拝借します。
雑穀はもともと生物学的分類ではなく農学的分類です。狭義の雑穀はひえ・あわ・きびで広義の雑穀の中にキヌアなど擬穀物が含まれます。キヌアは米などのイネ科ではなくほうれん草の仲間のヒユ科アカザ亜科です。
上の図で赤い四角では雑穀から外れているキヌアが右の緑円では広義の雑穀の中に含まれている時点であやふやな定義ですが、キヌアは広義の雑穀に含まれると言ってよさそうです。ピンポイントに正確に言うならば擬穀物、と言ったほうがよいかもしれませんね。
またさらに分かりにくいことに、「穀物」の中に雑穀や擬穀物は含まれますが一般に穀物というとイネやムギなどの主穀を指すようですから擬穀物であるキヌアは穀物ではないということになります。ネットを少々探った程度では何が正解なのか判別がつかず、学問の切り口によって、あるいは視点によってズレがあるように見られました。
では無難なところは?
結論!私はこう切る
あまりうだうだしていると女子に嫌われます。スパッと決め打ちましょう。「キヌアは、イネ・ムギ・トウモロコシといったイネ科の主穀とは違う、擬穀物と呼ばれる雑穀の一種でほうれん草の仲間」といったあたりでしょうか。
まだ長いよ。
ではさらに短く。
「キヌアはほうれん草の仲間で雑穀の一種」。これでどうでしょうか。米・麦とは違う印象は表現できていると思います。雑穀の一種、だけですとヒエ・アワなどのイネ科と混同されがち。ほうれん草の仲間、だけですと単なる野菜になってしまい穀物感が出ません。必要最小限にスリムアップした結果です。もう一度言います。
「キヌアはほうれん草の仲間で雑穀の一種」。
主穀だの擬穀物だのの専門用語は受け入れられにくいですし、かといって不正確なことも言っていないと思います。ご意見ありましたら気軽にお寄せくださいませ。